皆さんはグルテンフリーについてご存じでしょうか?そもそもグルテンとは何なのか、グルテンフリーとはなんなのか。
この記事では、グルテンフリーに関する基本的な知識をわかりやすくまとめていきます。
そもそもグルテンって何?
グルテンとは、小麦やライ麦などに含まれるタンパク質であるグルテニンとグリアジンが水と合わさることで生成されるタンパク質のことです。グルテンの特性は弾力と粘り気であり、この特性こそが麺のもっちりとした触感を作り、気泡をつぶさずにパンをふわふわへとさせるのです。
ちなみに小麦粉は含まれているタンパク質の量によって種類が分けられており、多いものから強力粉、中力粉、薄力粉と呼び名が分かれています。一般的にパン作りに使われる小麦粉は強力粉であるため、薄力粉や中力粉を使った食品よりもパンの方がグルテンが多く含まれていることになります。
グルテンフリーとは何なのか
グルテンが何なのかはわかりましたが、グルテンフリーとは何なのでしょうか?
グルテンフリーとはもともと、欧米等の小麦粉を主食とする地域の人々が発症しやすい、「セリアック病」に対して作られた食事でした。セリアック病は、小麦に含まれるグルテンに対して過剰な免疫反応が起こることで腸に炎症を起こす疾患です。病状が進行すると腸の炎症によって栄養の吸収が阻害され栄養失調へと陥ります。これを防ぐためには過剰免疫を起こさないためにグルテンを含まない食事を摂取する必要があり、これがセリアック病患者にとっての唯一の治療方法なのです。そしてこのグルテンを含まない食事こそがグルテンフリーなのです。
現在ではセリアック病の治療としてだけではなく、ダイエット効果なども期待されており、健康的な食事としても注目が集まっています。
セリアック病と小麦アレルギーとは違うの?
セリアック病は小麦に含まれるタンパク質から生成される「グルテン」に対する過剰な免疫反応から起きる疾患ですが、小麦アレルギーと違うの?と思う方も多いのではないでしょうか。
結論から言うとセリアック病と小麦アレルギーは同じではありません。
小麦に含まれるタンパク質には、グルテンを生成するグリアジンとグルテニンだけではなく、アルブミンやグロブリンといったその他のタンパク質も含まれています。小麦アレルギーを持っている人の中には、グリアジンやグルテニンにアレルギー反応を起こしている人もいれば、その他のタンパク質にアレルギー反応を起こしている人もいます。小麦に含まれるタンパク質に対してアレルギーを持っている人を「小麦アレルギー」というため、必ずしも小麦アレルギーの人がグルテンフリー食を食べることができるとは限らないのです。しかし、どちらも小麦に含まれるタンパク質に起因する病態ではあるため、人によっては小麦アレルギーの方でもグルテンフリー食が合う人もいると考えられます。
まとめ
グルテンは小麦に含まれるグルテニンとグリアジンが水と合わさって作られるタンパク質で、グルテンフリーはグルテンに対する過剰免疫を起こすセリアック病患者向けに作られた食事療法であることがわかりました。また、小麦アレルギーとグルテンフリーは別物ですが、過剰免疫を起こしているタンパク質の種類によってはグルテンフリー食が合う方もいることがわかりました。
今回はグルテンとは何なのか、グルテンフリーとは何なのかについて解説しましたが、グルテンフリーは必ずしもセリアック病などの疾患を持つ方が食べる食事とは限りません。疾患に関することだけでなく、健康食と注目されているグルテンフリーですので、ぜひ皆さまもグルテンフリーの食事に挑戦してみてはいかがでしょうか?
最後までお読みいただきありがとうございました。
当ブログではグルテンフリーに関する知識や、グルテンフリー初心者の方でも気軽にグルテンフリーの食事に挑戦できる食品等の紹介をしていきます!
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